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タクシーの給料・歩合の仕組み完全ガイド|A型・B型・AB型と手取り計算

タクシーの給料は『歩合制』が基本。でも“売上×歩率”だけでは手取りは分かりません。この記事ではA型・B型・AB型の違いから、売上→手取りまでの実際の流れ、足切りや深夜割増まで、現役が知りたい実務を一本にまとめました。最後に自分の条件で試せる計算機も用意しています。

タクシーの給料はなぜ「歩合制」なのか

タクシー乗務員の給料は、多くの会社で「売上(営収)に応じて支払う歩合制」を採用しています。一般的な月給制と違い、自分が稼いだ売上が給料に直結するのが最大の特徴です。だからこそ「同じ会社でも人によって給料が大きく違う」という現象が起きます。

参考までに、賃金統計ベースでのタクシー運転手の年収は全国平均でおよそ400万円台、東京など都市部では500万円前後という水準です。ただしこれは平均で、稼ぐ人とそうでない人の差が大きい職種だという点を押さえておきましょう。

給料の3タイプ:A型・B型・AB型

歩合制と一口に言っても、配分の仕方で大きく3つに分かれます。まずは全体像を表で押さえましょう。

仕組み向いている人
A型固定給+歩合+賞与。安定重視収入を安定させたい人
B型完全歩合。売上×歩率がそのままとにかく稼ぎたい人
AB型歩合の一部を積み立て、賞与で還元安定と歩合を両取りしたい人

A型:固定給で安定、ただし歩率は低め

基本給に歩合と賞与が乗る、一般企業に近い形。固定給があるぶん収入は安定しますが、その分歩率が低く設定されるため、売上を大きく伸ばしても手取りが伸びにくいのがデメリットです。近年は採用する会社が減っています。

B型:完全歩合、売上がそのまま給料に

「月間売上×歩合率」というシンプルな完全歩合制。頑張った分がダイレクトに返ってくる反面、売上が落ちた月は給料も下がります。歩率は会社により50〜65%程度が目安です。

AB型:いまの主流、歩合を積み立てて賞与に回す

毎月の歩合の一部を積み立て、年2〜3回の賞与としてまとめて支払う方式。月々の安定と成功報酬を両立できるため、現在もっとも多く採用されています。

AB型の計算例: 歩率63%・月の売上60万円・積立率13%の場合、毎月の給与は60万円×(63%−13%)=30万円。残りの60万円×13%=7.8万円が積み立てられ、賞与として戻ってきます。

「売上×歩率」だけでは手取りは分からない

多くの記事は「売上50万円×歩率60%=30万円」で説明が止まります。でも実際の手取りは、ここからさらに引かれます。流れはこうです。

②までしか見ないと「30万円もらえる」と思いがちですが、③〜⑤で2割前後が引かれ、実際の手取りは売上のおよそ45〜55%に落ち着くのが一般的です。月60万円の売上なら手取りは27〜33万円あたりがイメージです。

具体例:月の売上60万円・歩率60%(税抜)の場合

数字を当てはめてみましょう。月の売上60万円、歩率60%、税抜営収で計算する会社、従業員負担金が月2万円、社会保険と税で約15%引かれると仮定します。

同じ「売上60万円・歩率60%」でも、税抜で計算するか・従業員負担金がいくらかで手取りは数万円変わります。求人票の歩率だけを見て比べると実態を見誤るので、契約前にこの2点は必ず確認しましょう。

また、配車アプリ経由の売上はアプリ手数料が差し引かれる場合があります。アプリ比率の高い働き方では、その分の目減りも頭に入れておくと安心です。

見落としやすい「足切り」

足切りとは、一定の売上ラインを下回ると歩合率が下がる(または歩合がつかない)仕組みです。たとえば「月55万円未満は歩率を5%下げる」といった設定で、ラインを少し下回るだけで時給換算が大きく落ちます。月の目標を立てるときは、まずこの足切りラインを超えることを最優先に考えるのが鉄則です。

完全歩合でも、割増賃金は法律で守られる

「B型=完全歩合だから保障ゼロ」と誤解されがちですが、労働した時間に対しては最低賃金・深夜割増(22時〜翌5時)・残業割増が法律で保障されます。夜の長時間帯にしっかり実車を取れば、割増分も上乗せされます。完全に無給になることは原則ありません。

手取りを底上げする3つの視点

手取りは「売上 × 効率 × 体系」で決まります。歩率(体系)は会社選びでほぼ決まりますが、日々動かせるのは売上と効率です。次の3点を意識するだけで、同じ稼働時間でも手取りは変わります。

自分の実車率や時間単価は 実車率・営収シミュレーターで、月の目標から逆算するなら 売上目標シミュレーターで確認できます。

結局、自分はいくら? 計算機で試そう

歩率・税抜の有無・足切り・固定給の有無——会社ごとに条件が違うため、「自分の場合いくらか」は実際に計算してみるのが一番です。営収と歩率を入れるだけで手取りの目安が出る計算機を用意しました。

まとめ

よくある質問

歩合率(歩率)の相場は何%くらいですか?
会社や賃金形態によりますが、月の売上に対しておおむね50〜65%が目安です。固定給が手厚いA型ほど歩率は低め、完全歩合のB型ほど高めになる傾向があります。同じ歩率でも『税抜売上にかけるか』『従業員負担金を引くか』で手取りは変わります。
『足切り』とは何ですか?
一定の売上ラインを下回ると歩合率が下がる(または歩合がつかない)仕組みのことです。足切りライン以下だと時給換算が一気に下がるため、月の売上目標を立てるときはこのラインを必ず確認しておきましょう。
完全歩合(B型)だと給料ゼロもあり得ますか?
売上が極端に低ければ歩合給は下がりますが、労働した時間に対しては最低賃金や深夜・残業の割増が法律で保障されます。完全に無給になることは原則ありません。ただし会社ごとの計算式で差が出るため、契約内容の確認は必須です。
手取りは売上のどれくらいになりますか?
ざっくり言うと、歩合60%・各種控除後で『売上のおよそ45〜55%』が手取りの目安です。社会保険料・税金・従業員負担金で2割前後が引かれるためです。正確な金額は会社の計算式によるので、歩合・手取り計算機で自分の条件を入れて確認するのが早道です。

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